【執筆者 澤井悦郎】
静岡県沼津市西浦江梨の大瀬崎(おせざき)は、世界有数の野生のマンボウに会えるスキューバダイビングスポットとして有名である。スキューバダイバーの間で有名な雑誌「Diver」や「Marine Diving」でも取り上げられているように、マンボウの好適水温になる春と秋の一時期に出現することで知られている(下記YouTubeでも撮影数が多い5月が狙い目のようだ)。大瀬崎ではシラコダイにクリーニングされているマンボウが見られるとのこと。
この記事では、マンボウの研究者のサイト運営者が2021年2月に大瀬崎を訪問したレポートを紹介する。
大瀬崎で撮影されたマンボウの動画
以下の表に大瀬崎で撮影されたマンボウの動画撮影日とYouTubeのリンクを示す。
動画撮影日の「?」は明確な撮影日が記されていない動画の投稿日、「★」はダイビングハウスマンボウが撮影した動画を示す。
大瀬崎訪問記
私はマンボウの研究者でありながら、今まで大瀬崎には行ったことがなかった。しかし、スキューバダイビングはせずとも、一体どんな場所なのか一目見ておこうと思い、2021年2月28日にふと思い立って行ってきたので、そのレポートをしよう。
大瀬崎には車で行くのが一番良いが、公共交通機関でも何とか行くことができる。JR沼津駅南口から出て道路を渡った先にあるバス停3番から、80~90分ほどかけて大瀬崎に行くことができる。


ここで大きな注意点がある。
沼津駅⇄大瀬崎のバスは1日に2~3本しかないため(沼津駅発6時台・10時台・16時台、大瀬岬発8時台・12時台・18時台;休日はさらに本数が減る)、あらかじめアプリなどでバスの発車時刻を調べて行った方がいい。
行ったはいいが、帰りのバスがないという状態になることを覚悟する必要がある。

しかし、大瀬岬から帰れなくなっても、バス停「江梨」まで行けばだいたい1時間に1本ほど沼津駅行きのバスが出ている。大瀬崎からバス停「江梨」までは海岸沿いをひたすら歩いて1時間ほどをみておくと良いだろう。
私は今回、公共交通機関で行こうと思い、沼津駅から10時25分発のバスに乗った。たまたまかもしれないが、乗ったバスのアナウンスはラブライブサンシャインの声優がやっていた。
富士山に雪が積もっている時期で、晴れていたので、海外沿いを走るバスから見る景色はとてもきれいだった。

釣りだけでなく、ヨットやサーフィンをやっている人もいた。この系列のバスは、「あわしまマリンパーク」と「伊豆・三津シーパラダイス」にも行けるので、そちらの水族館に行くのも良いだろう。
景色を眺めていると、2カ所、定置網が張られているのを見ることができた。

11時40分頃にバスが到着し、帰りのバスの時刻を確認すると、沼津駅行の最終バスが30分後くらいだったので、そのバスに乗るのは諦めて、帰りは江梨まで歩いてから乗ることに決めた。
早速、神社のある大瀬崎の先端へと歩いていく。道の看板を見ると、定置網が大瀬崎周辺にもあるようだ。

海岸沿いを歩くと、ダイビングショップが乱立していることに驚いた。聞いた話では17個ほどショップがあるらしい。


その中の一つのショップに、「ダイビングハウスマンボウ」というダイビングショップがあり、一度現地を訪れてみたいとずっと思っていた。
大瀬崎の先端へと歩いていくと、「ダイビングハウスマンボウ」が見えてきたが、後で訪問しようと思って、まずは素通り。先端の神社の方に向かう。
伊豆大瀬崎灯台→大瀬神社→伊豆七不思議の大瀬の神池(おせのかみいけ)→ご神木と観光名所を巡り、マンボウが出現する海を観察。




ぐるっと半島を回って、帰りに、いよいよダイビングショップ「ダイビングハウスマンボウ」を訪問する(店舗情報は巻末に記載)。アポなし訪問だったが、スタッフの方は快く対応してくれた。

いろいろマンボウの出現情報を聞いてみると、大瀬崎でマンボウが出現する時期はやはり春頃で、神社の西側にあたる外海から、神社の東側の内湾(エントリーしてすぐの場所でも)まで。


出現する時はあちこちで出現するとのこと。大瀬崎周辺という広いエリアで、ここに行けば高確率で見られるという特定のスポットはなさそうだった。2019年、2020年は例年よりマンボウの出現がかなり少なく、1~2例しか聞いていないとの話だった。また通常でもそんなに頻繁に見ることはできず、やはりマンボウの出現は珍しいとの話だった。
マンボウの名が付くダイビングショップを訪問した記念に一枚撮ってもらった。

今回は潜らなかったが、いつか野生のマンボウと水中で会えたらいいなと思った。
ダイビングショップの乱立しているショップの中で「みかんしるこ」なる料理を出しているところがあったので、食べてみた。なかなか美味。

帰りは大瀬崎のバス停がないので、徒歩で50分ほどかけて江梨のバス停へ。
車道を歩くことになるので、車には気を付けないといけないが、徒歩でしか見られない景色もあってこれはこれでオツである。


今回はほぼ旅レポのような感じになったが、研究を行う上で、現場を知っていることは重要である。
大瀬崎は野生のマンボウが見られる世界的に有名なダイビングスポットだ。前々からずっと気になっていた。
海に潜ってはいないが、どういう場所なのかを知ることができて私は満足した。
「ダイビングハウスマンボウ」の店舗情報

店名 | ダイビングハウスマンボウ |
住所 | 静岡県沼津市西浦江梨343-3 |
地図 | |
電話番号 | 055-942-0244 |
ホームページ | http://manbow-ose.jp/ |
営業時間 | 8:30〜17:00 |
\ ダイビングハウスマンボウ /
更新履歴
- サイトデザイン一新に伴いリライト(2023年6月22日)
- 更新履歴の表示方法をアコーディオンボックスの仕様を変更(2021年6月27日)
- 表のYouTube動画を一部修正、追加(2021年3月6日)
作成日:2021年3月4日 更新日:2023年6月22日