【執筆者 澤井悦郎・やっとかめ】
以下に日本全国の水族館を一覧にした。
マンボウ類を飼育・展示している施設は施設名に★をつけた(日本の水族館で見られるマンボウ類はほぼ“マンボウMola mola”と考えてよい(澤井, 2019))。なお、展示期間が限られていたり、死亡していなくなっている場合があるので事前に問い合わせてから行くことを推奨する。
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日本の水族館一覧
補足
(注1)マンボウの飼育・展示は毎年冬〜春の期間限定
(注2)館内空調工事および一部展示改装のため、2019年12月1日から休館中
(注3)水族館の定義から外れるが、ダイビングで冬〜初夏にマンボウと泳げる
「水族」と「水族館」の定義
本記事における「水族」および「水族館」の定義は、水族館学を提唱した鈴木・西(2010)を参照した。
水族とは
水族とは、シンプルに一言で表すと、「水生生物(水中・水面・水辺で生活する生物)」のことである。
一般的な水族館にいる生物のイメージは水生動物、とりわけ魚類であろう。実際、水族館で取り扱われている生物の種数も魚類が半分以上を占めている。つまり「水族館=魚族館」なのである。
しかしながら、水族は水中(淡水~海水)で生活する生物はもちろんのこと、水表上生物(アメンボなど)や陸域に進出する生物(カバ・ペンギンなど)なども含まれ、その対象範囲は非常に広い。水族に対する明確な陸上進出制限範囲(水域からどのくらい離れるかの範囲)は設定されていないが、一日の多くの時間を水域で過ごしている生物と解釈される。
水族館は水生動物を展示対象としているところが多いが、実際のところ、水族の分類群は多岐にわたり、あまり水族館の展示対象とされていないだけで水生植物や顕微鏡で見られる水生微生物なども含まれる。
水族館とは
水族館とは、水族を収集・飼育・展示・研究・教育普及する博物館の一種である。
鈴木・西(2010:433~442ページ)に関連資料として掲載されている一般的な水族館の基準を一部抜粋すると、①展示用水槽が4個以上、②水槽面積の合計が360m2以上、③施設面積が4000m2以上、④150種以上の水族(水生生物)を飼育・展示する公共施設が該当する。
JAZA(日本動物園水族館協会)に加盟している施設は明確に水族館としてカウントされるが(2020年9月現在の加盟水族館は52施設)、非加盟でも水族館の基準を満たす施設は多数ある。
日本全体でどれほどの水族館関連施設があるのかは人によって意見が異なる。
本記事では広義に捉え、以下の基準を満たすものを水族館としてカウントした。
・種数にこだわらず水族を飼育展示・教育研究する公共施設
このため一部は動物園も含まれる一方、主な目的が異なる釣り堀・鯉を飼う庭園等の施設は除いた。
・水族は水槽など何らかの仕切りで野生と切り離され、人工下で飼育されている。
野生のドルフィンウォッチングだけを行う施設、野外の水中生物を観察するだけの水中展望塔などは除いた。
・陸上で水族を観察できること
まとめ
・日本の水族館数は「165施設」(そのうち、JAZAの加盟水族館は「52施設」)
・マンボウがいる日本の水族館数は「9施設」(飼育・展示が期間限定の2施設を含む)
・日本には全都道府県に何かしらの水族館的な施設がある
*日本の水族館数「163施設」には「神戸ポートミュージアム(2021年秋開業予定)」を除く
参考文献
鈴木克美・西源二郎.2010.『新版 水族館学―水族館の発展に期待をこめて』.東海大学出版会,神奈川,517pp.
澤井悦郎.2019.マンボウは上を向いてねむるのか: マンボウ博士の水族館レポート.ポプラ社,東京,207pp.
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作成日:2020年5月25日 更新日:2021年1月24日